給与から控除される社会保険料と計算方法

会社と従業員に関係する社会保険料は大きく5つに分かれています。

・健康保険料

・介護保険料

・厚生年金保険料

・雇用保険料

・労災保険料

このうち、労災保険料は全額会社負担のため、従業員の給与からは控除されません。

従業員の給与から控除される社会保険料は、健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料の4つです(なお、健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料の3つを「社会保険料」、雇用保険料・労災保険料の2つを「労働保険料」と分けて呼ぶ場合もあります)。

(1)健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料の計算方法

標準報酬月額×保険料率

標準報酬月額とは、毎月の給与の平均をあらわしたもので、従業員ごとに設定されており、年1回、4月・5月・6月の報酬の平均で決まります。給与額が大きく変更になる場合を除き毎年9月に変更になります。

保険料率は、健康保険・介護保険・厚生年金保険でそれぞれ異なります。健康保険料・介護保険料率は毎年3月、厚生年金保険料率は毎年9月に変更になります。

標準報酬月額、保険料率ともに頻繁には変わらないため、基本的に保険料は毎月固定です。そのため、変更すべきタイミングを万が一見逃してしまうと、多額の差額をさかのぼって従業員から徴収することにもなりかねません。

(2)雇用保険料の計算方法

給与総支給額×雇用保険料率

雇用保険料は、毎月の従業員の給与額より計算するため、健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料とは違い、毎月変動することになります。

雇用保険料率は毎年4月に変更になります。また、毎年4月1日時点で64歳になっている人は雇用保険料が免除になりますので、誤って控除しないよう注意が必要です。